Lazarusのインストール
Lazarusは軽量な開発環境ではありません。 Lazarus IDEとFree Pascalコンパイラを中心として、様々なコンポーネントライブラリで構成されます。 依存するシステムライブラリも多くあります。 クリーンな環境にインストールするときには1〜2ギガバイトほどの容量が必要になります。
インストール手順
ほとんどのLinuxディストリビューションで一式まとめたパッケージが提供されているので、インストール作業はとても簡単です。
Debian/Ubuntu
Debian/Ubuntuベースのディストリビューションでは、aptでパッケージlazarusをインストールします。
$ sudo apt install lazarus
Ubuntu 25.04 (plucky)で提供されているLazarusのバージョンは3.8です。
Debian 12 (bookworm)で提供されているLazarusのバージョンは2.2と古いので、Lazarusのホームページからダウンロードしてインストールしたほうが良いかもしれません。手動でDEBパッケージをダウンロードしてインストールする方法はこちらのページをご覧ください。
Fedora
Fedoraでは、dnfでパッケージlazarusをインストールします。
$ sudo dnf install lazarus
Fedora 42で提供されているLazarusのバージョンは4.0です。
Arch Linux
Arch Linuxのベースのディストリビューションでは、pacmanでパッケージlazarusをインストールします。
$ sudo pacman -S lazarus
2025年6月時点で、Arch Linuxで提供されているバージョンは4.0です。
Fcitx5を利用している場合の注意
日本語入力のためのIMとしてFcitx5を利用している場合、残念ながらLazarus IDEのソースコードエディタで日本語の入力ができません。 それだけならまだしも、システムの状態によっては英数字さえまともに入力できなかったりIDEがクラッシュしてしまう場合があります。
ソースコードエディタでFcitx5による日本語入力をできるようにする方法はまだ見つけていません。 しかし、英数字の入力ならば支障なく行える方法は見つかったので、それを紹介しておきます。
Debian/Ubuntu
Debian/Ubuntuベースのディストリビューションでは、パッケージfcitx5-frontend-gtk2がインストールされていることを確認してください。 このパッケージがインストールされていないと文字入力に際して様々な問題が発生します。 もし自発的にインストールしたことがなければインストールされていない可能性が高いです。 次のコマンドでインストールできます。
$ sudo apt install fcitx5-frontend-gtk2
Fedora
Fedoraでは、パッケージfcitx5-gtk2がインストールされている必要があります。 このパッケージは自発的にインストールしていなくても、fcitx5とlazarusの両方がインストールされているならば自動でインストールされている可能性が高いです。 それでももしインストールされていなければ次のコマンドでインストールできます。
$ sudo dnf install fcitx5-gtk2
Arch Linux
Arch Linuxベースのディストリビューションでは、パッケージfcitx5-gtkがインストールされている必要があります。 このパッケージにはGTKの他のバージョンと同時にGTK2のサポートも含まれています。 自発的にインストールしていなくても、fcitx5とlazarusの両方がインストールされているならば自動でインストールされている可能性が高いです。 それでももしインストールされていなければ次のコマンドでインストールできます。
$ sudo dnf install fcitx5-gtk