IDEの起動と初期プロジェクト
前提
読み進める前にLazarusのインストールが完了している必要があります。 Lazarusのバージョンはここでは4.0を使用しますが、3.xやそれより古い2.xであっても今の段階ではほとんど違いはありません。
起動する方法
LinuxディストリビューションのパッケージマネージャーでLazarusをインストールしたなら、デスクトップ環境のアプリケーション一覧にLazarsu IDEを起動する項目が追加されています。
- GNOMEの場合は、Superキー(Windowsキー)を押してから「lazarus」とタイプするとLazarusのアイコンが表示されます。それをクリックするとLazarus IDEが起動します。
- その他のデスクトップ環境では、アプリケーションメニューの「プログラミング」や「開発」といったカテゴリの中に入っていることが多いです。
メニューにLazarusが存在しないか見つからない場合はターミナルから起動すると良いです。
$ lazarus-ide
起動するとIDEの画面のページにあるようなIDEが起動します。
起動時のIDEの状態
初めてLazarus IDEを起動した直後は、自動で新規アプリケーションのプロジェクトが作成され、それがオープンされた状態になっています。 そのプロジェクトの名前はproject1となっています。
2回目以降はこの状態になっているとは限りません。 前回のIDEを終了したときの状態によって、最後に開いていたプロジェクトがオープンされた状態で起動したり、プロジェクトウィザードが表示された状態で起動したりします。 この起動時の振る舞いはメニューの ツール → オプション から変更することができます。
自動で作成されたプロジェクトの実行
自動で作成された新規のアプリケーションプロジェクトはそのままビルドして実行することができます。 ビルドと実行を行うには差し当たって以下の方法があります。
- F9キーを押す。
- メニューの 実行 → 実行 を選択する。
- ツールバーの緑の三角ボタンをクリックする(下図を参照)。
自動で作成されたアプリケーションのファイルは一時的に$HOME/tmpというディレクトリに保存されています1)。
初回実行時のオプション
プロジェクトを始めて実行するとき、デバッグ情報のフォーマットを選択するポップアップダイアログが表示されます。
これらのオプションの意味についてはこちらを参考にしてください。
とりあえずここでは「Dwarf 3 (-gw3)」を選択しますが、別のものを選択しないといけない状況もありえます。
いずれかを選択したらOKボタンをクリックします。 すると、プロジェクトのビルドが始まり、ビルドが完了するとプログラムがデバッグ環境で実行されます。
Xボタンをクリックするなどしてウィンドウを閉じると、デバッグが終了します。 このとき、実行を完了した旨を通知するポップアップメッセージが表示されます。
毎回表示されるのが鬱陶しかったら「このメッセージを再び表示しない」ボタンをクリックすれば、今後このポップアップは表示されなくなります。