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====== FLTKのインストール その2 ====== [[fltk:|{{:fltk:fltk_shadow.png?200|}}]] [[install|FLTKのインストール]]のページは不完全です。 このページでそれを補います。 ===== 結論を先に... ===== [[https://github.com/fltk/fltk/blob/release-1.4.3/README.Unix.txt|README.Unix.txt]]を確認して、FLTKをビルドするのに必要とされるソフトウェアをシステムにインストールします。 その上で、FLTKを再ビルド((CMakeコンフィギュレーションからやり直してください。FLTKを利用するアプリケーションの方でも再ビルドも必要です。))します。 それ以外のビルド手順は[[install|FLTKのインストール]]のページと違いありません。 ===== 経緯 ===== [[install|FLTKのインストール]]のページでは、基本的なインストールの手順を紹介しました。 ビルド時に指定したオプションはCMAKE_INSTALL_PREFIXのみでした。 その目的は、システム全体に影響が及ばないように、ホームディレクトリ以下のディレクトリにFLTK 1.4をインストールするようにすることでした。 自分自身でしばらく使ってみてわかったことなのですが、これだけでは不完全でした。 インストールが不完全であることに気づいたのは、フォントがきっかけでした。 * サンプル用に[[example-app-bmi_calc|BMI計算機]]を作ってみた。 * フォントの表示が汚い。少なくともきれいとは言えない。 * ラベルに日本語が表示できない。 * フォントを変更しようと試みるが、システムにインストールされているフォントを検出してくれない。 * Xフォントで検出されるフォントもビットマップフォントであれTrueTypeフォントであれ関係なく検出されない。 * FLTKでリストアップされるフォントの名前の出所がわからない。 これらはアプリケーション側で解決可能なことかと思い、試行錯誤してみましたが、だめでした。 ヒントとして、[[install|FLTKのインストール]]のときに出力された[[logs:cmake-configure-fltk|CMakeコンフィグレーションのログ]]を確認してみると、次のようなところが見つかります。 <code> -- Use Wayland No (X11 is used) -- All drawing uses Cairo No -- Use Pango No -- Use Xft No -- Fl_Cairo_Window support No -- Use std:: No </code> 注目すべきは、PangoとXftの両方ともがNo、つまり利用不可能となっている点です。 最終的には、FLTKのソースに付属している[[https://github.com/fltk/fltk/blob/release-1.4.3/README.Unix.txt|README.Unix.txt]]というファイルをチェックしたことで、解決策(というより正しいインストールステップ)が判明しました。 ===== 追加の作業 ===== [[https://github.com/fltk/fltk/blob/release-1.4.3/README.Unix.txt|README.Unix.txt]]には、FLTKをビルドするために必須のソフトウェアとオプションだけど推奨するソフトウェアが書かれています。 ((掲載されているのはDebian、Ubuntu系列のパッケージ名ですが、他のディストリビューションでも十分なヒントになるでしょう。)) 必須なソフトウェアの中に次の1行が見つかります。 sudo apt-get install libxft-dev 先のログで「Use Xft」がNoになっていたのはこれが欠けていたためでした。 Xftライブラリのパッケージをシステムにインストール(つまり、上記コマンドを実行)してから、FLTKを再ビルド((CMakeコンフィギュレーションからやり直してください。FLTKを利用するアプリケーションの方でも再ビルドも必要です。))してやれば最低限のフォントの問題は解決します。 Xftを有効にしたあとに作成した[[example-app-countdown_timer|サンプルアプリケーション]]では、日本語も表示されるし、TrueTypeフォントもきれいに表示されます。 より優れたフォントのサポートが必要ならばPangoの開発パッケージもシステムにインストールした上でFLTKを再ビルド((CMakeコンフィギュレーションからやり直してください。FLTKを利用するアプリケーションの方でも再ビルドも必要です。))すると良いでしょう。 他にも欠けているものや、あるいはオプションで有効にしたいものがあれば、ディストリビューションのパッケージマネージャーでそれらのライブラリをインストールしてFLTKを再ビルド((CMakeコンフィギュレーションからやり直してください。FLTKを利用するアプリケーションの方でも再ビルドも必要です。))しておきます。
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